青や緑が選ばれやすい理由

習慣化アプリや生産性アプリで青系・緑系の配色がよく使われるのには、それなりの理由があると言われています。青は信頼感や落ち着きを連想させやすく、金融系・ビジネス系のアプリでも定番の色です。緑は成長や健康、達成といったイメージと結びつきやすく、進捗バーやチェックマークとも相性が良いとされています。実際、多くの有名な習慣化アプリ・タスク管理アプリが、この2色のどちらか(あるいは両方)を基調にしています。

それでも、少し「ノルマっぽく」見えてしまうことがある

一方で、青や緑を基調にした画面に、チェックリストや進捗バー、連続記録の数字が並ぶと、全体として無機質で「管理されている」「ノルマをこなしている」ような印象になりやすい、とも感じています。これはあくまで一つの見方であり、配色の好みには個人差があるため一概には言えませんが、少なくとも「アルニ」が目指したい体験――対人プレッシャーを作らず、自分の歩幅で続けられる――とは、少し相性が悪いのではないかと考えました。

ベージュ(#F7F5F2)を選んだ理由

「アルニ」の背景色に使っているベージュは、紙や木、自然素材を連想させる色です。真っ白でも真っ黒でもない、少し温度のあるオフホワイトに近い色合いにしているのは、画面を開いたときに「圧をかけられている」感じを与えないようにするためです。白背景に原色のアイコンが並ぶような画面と比べると、視覚的な主張が控えめで、長く眺めていても疲れにくい配色だと考えています。

オレンジ(#E08A3C)を選んだ理由

アクセントカラーのオレンジも、意識して選んだ色です。暖色の中でも赤に近づけすぎると、警告や緊急性を連想させる色になりがちです(エラー表示や「今すぐやらないと」というプレッシャーの色に近づいてしまいます)。オレンジは同じ暖色でも赤よりやわらかく、注意喚起というよりは「あたたかみ」や「励まし」に寄った印象になりやすい色だと考えています。「アルニ」でオレンジを、達成ボタンや進捗の輪、AIコーチの吹き出しなど、ユーザーの行動を後押しする場面に使っているのは、この色の持つニュアンスに合わせたつもりです。

色そのものが、アプリの姿勢を語っている

配色の感じ方には個人差があり、色が与える印象を厳密に検証したわけではありません。それでも、どの色を選ぶかという判断そのものが、そのアプリが利用者とどう関わろうとしているかを暗に語っている部分はあるのではないかと思っています。「アルニ」が青や緑ではなくベージュとオレンジを選んだのは、「達成を管理する」のではなく「静かに見守る」というスタンスを、機能の説明文だけでなく画面の色そのものにも込めたかったためです。

配色から生まれた、羊と夕暮れの風景

「アルニ」は、ギリシャ語で羊・子羊を意味する「αρνί (arni)」に由来するブランド名です(くわしくは作り手ページで紹介しています)。今回、この配色を活かした形で、丘を歩く一頭の子羊と夕暮れの風景を描いたイラストを新しく用意しました。空や丘を染める夕暮れの色合いは、もともとベージュとオレンジという組み合わせと相性がよく、意図して選んだ配色が、結果として「羊」「牧歌的な風景」という世界観と自然につながる形になりました。これは狙って作ったというより、先に配色の理由があり、それを体現できる絵が後から見つかった、という順番に近いものです。

夕暮れの丘を歩く一頭の子羊のイラスト

静かに見守る、という考え方は一人だと続かないのはなぜ? 仲間やSNSで「見られている」感覚を習慣化に活かす方法というコラムでも取り上げています。

まとめ

「アルニ」がベージュとオレンジを選んだのは、習慣化アプリにありがちな「無機質でノルマっぽい」印象を避け、圧をかけない静かな体験を目指したためです。ベージュは紙や木を思わせる落ち着き、オレンジは赤より柔らかいあたたかみを担っています。この配色は、ブランド名の由来である羊や、牧歌的な夕暮れの風景とも自然に重なるものでした。機能の説明文だけでなく、画面の色そのものにも「アルニ」らしさを込めています。

関連ページ: アルニについて(名前の由来) ・ トップページ(羊のはなし)