家計簿の始め方は、今日の1行から
家計簿は、準備をそろえる前に、今日出ていったお金を1行書くところから始めます。月の初めや、区切りのよい日まで待つ形もありますが、待つ必要はありません。今日始めれば、今日の分から記録が残ります。記録の区切りの日は、2週目に入ってから決めることもできます。
この記事では、最初の1行を書く日を始める日と呼び、その日を1日目として、7日目までを最初の1週間と呼びます。2週目は、そのあとに続く1週間のことです。
始めて日が浅いうちは、使い道を細かく分けようとしたり、財布の中身とぴったり合わせようとしたりして、書く手間が重くなりやすいものです。手間が重いと、書かない日が続くこともあります。この記事では、最初の1週間は、そこまでしなくても進められる形を取ります。細かく書くことや、額をそろえることは、慣れてから足していけます。
初めてつけるときは、何を書くかより、どこまで書くかが決まっていないことで、手が重くなることがあります。この記事では、どこまで書くかを、日ごとに区切って示します。最初から全部をそろえようとしないことが、この進め方の芯です。
始める日に、決めておく3つのこと
始める日に決めるのは、次の3つだけです。ほかのことは、最初の1週間を過ごしてから決めても間に合います。
- 書く所は、1つにします。紙でも、スマホの中でも、どちらでも進められます。レシートの裏や手帳、画面のメモのように散らばると、7日目に並べるとき、集め直す手間がかかります。ひとまとめにしておけば、1週間分をそのまま並べられます。書く所を決めたら、1週間はそこから動かさずに進めます。
- 1行に書くのは、日付・額・何にの3つにします。1行は、1回の支払いの記録のことです。「何に」は、「昼ごはん」「洗剤」のような、使い道を表す短い言葉で足ります。項目に当てはめる必要はなく、浮かんだ言葉のまま残します。同じ日の行が続くときは、日付を一度だけ書く形にしても、1行の中身は変わりません。初心者のうちの書き方は、この3つがあれば十分です。書く欄を3つより増やさないでおくと、書く手間が軽く済みやすくなります。
- 始める日の財布の中身を、1つ書き留めておきます。7日目に、記録と比べるときの始まりの額になります。数えた額は、始める日の行のそばに残しておきます。財布をあまり使わないなら、いちばんよく使う払い方の中身を書き留めておきます。口座の分は、2週目から足していきます。
項目や記録の区切りの日、ひと月に使う額は、始める日にはまだ決めません。1週間分の記録が手元にあると、決めるときの手がかりになります。自分のお金がどんな使い道に出ているかを、決める前に一度見ておけるためです。決めることが3つだけなら、始める日の準備は短く済みます。
最初の1週間を、日ごとに進める
最初の1週間は、日の幅ごとに、することを1つに絞って進めます。書けなかった日があっても、その日の幅のすることに戻れば続けられます。
1日目は、今日の支出だけ
1日目は、その日に出ていったお金を、1回の支払いごとに1行ずつ書きます。1回の会計で何品か買っても、品物ごとには分けず、合わせた額を1行にします。品物ごとに分けて書くのは、項目を決めてからでも遅くありません。入ってきたお金や、決まって出ていく支出、前の日までの分は、この日は書かずにおきます。お金を使わなかった日は、書く行がないまま、その日を終えます。
書く時刻も、この日は決めなくて済みます。払ったすぐあとでも、夜にまとめてでも、その日のうちに残せれば足ります。書くものを今日の支出だけにしておくと、何を書くかで迷わずに済みます。その日の分を書き終えたら、1日目のすることは終わりです。
2日目と3日目は、短い言葉のまま
2日目と3日目は、「何に」を短い言葉のまま書き続けます。同じ使い道が、「昼ごはん」と「お昼」のように、違う言葉で並ぶことがあります。この時期は、そろえないままにしておきます。並べて見たときに、どれが同じ使い道かは、あとから分かるからです。どれを1つにするかは、週の終わりにまとめて決めれば済みます。
書く手間が重く感じ始めたら、言葉をもっと短くする方へ軽くして、欄を増やす方へは進めません。短い言葉は、「パン」「電車」のように、一言で分かる形にしておきます。言葉が短くても、あとで読んで使い道が思い出せれば困りません。先に項目をいくつか決めてから始める形もあります。その場合も、項目の数が多くない方が、この時期は書きやすいものです。
4日目から6日目は、空いた日もそのまま
4日目から6日目は、書けなかった日があっても、空いたまま置いて、その日の分から書きます。前の日の分を思い出して、空いた所を残らず埋めにいくと、次の1行を書く手間が増えやすくなります。レシートが手元に残っている分だけ、その日付で足します。残っていない分を、探しに戻ることはしません。
この間にすることも、1日目と同じで、その日の支出を書くことだけです。空いた日の数を、数えておく必要もありません。空いた日があっても、書いた日の行はそのまま残り、週の終わりに並べるときに使えます。何日も続けて空いたあとに戻るときの考え方は、家計簿が続かない人向けの続けるコツ ― ざっくりつけて挫折しない4つの決めごとで紹介しています。
7日目は、並べて1回だけ見る
7日目は、1週間分の行を並べて、2つのことだけを見ます。1つ目は、よく出てきた「何に」の言葉です。同じ使い道を指す違う言葉は、ここで1つにそろえ、何度も出てきた言葉を項目の候補にします。1回しか出てこなかった使い道は、まだ候補に入れずに置いておきます。候補は、この日に決めきらなくても、2週目に入ってから少しずつ固めていけます。
2つ目は、財布の中身です。始める日に書き留めた額から、この1週間にその財布から払った分を引くと、記録から出した中身になります。その額を、今の財布の中身と一度だけ比べます。合わないことがあっても、この週の行は直さずに置きます。合わないときに、どこから見ればよいかは、家計簿が合わない原因の探し方 ― 差額の向きと大きさで見当をつけるで紹介しています。
7日目に見るのは、この2つだけです。月末の振り返りとは別の、1週間を終えたところでの1回だけの確かめなので、見終えたら、そのまま2週目に進みます。見た結果に、良し悪しは付けずにおきます。
2週目から、1つずつ足していく
2週目からは、最初の1週間で書かなかったものを、1週に1つまでのつもりで足していきます。
- 入ってきたお金を、入った日の日付で書きます。出ていったお金と同じ書く所に、入ってきた分だと分かる形で並べます。入ってきたお金も書くと、出ていったお金と並べて見られるようになります。
- 決まって出ていく支出を、一度だけ並べておきます。日々書くものではないので、日々の行に混ぜず、同じ書く所の中にまとめます。こうしておくと、その額を、日々の記録とは分けて見られます。固定費と呼ばれる支出も、ここに入ります。毎日の行とは別のものなので、始める日に並べておいてもかまいません。
- 口座やキャッシュレスの払いも、使った日に書きます。最初の1週間を財布の分だけで進めたなら、ここで足します。足す日に口座の中身も一度書き留めておくと、あとで比べるときの始まりになります。口座の分を書くときも、1行の形は、日付・額・何にの3つのままです。
- 記録の区切りの日を決めます。月の初めでも、お金が入る日でも、暮らしに合う日を選べます。ここで決めても、始める日からの記録は、そのまま生かせます。
足す順は、書きやすいものからでかまいません。1週に1つまでにしておくと、1行を書く手間が急に重くなりにくくなります。
「アルニ」が始める日に考えていること
アルニの家計簿アプリは、App Store で公開しています。ここで書くのは、記録を始めるときの手間について、アプリで用意していることです。
- 無料の範囲に、「いつもの」で1タップ記録する機能と、メモの候補があります。
- 入ってきたお金と戻ってきたお金の記録も、無料の範囲で、件数や期間の制限なく使えます。
- アカウント登録はなく、記録はこの iPhone の中だけに保存します。
始める日の手間を、できるだけ少なくしておく、という考え方です。
よくある質問
家計簿は、何から始めればいいですか?
準備をそろえる前に、今日出ていったお金を1行書くところから始めます。始める日に決めるのは、書く所を1つにすること、1行を日付・額・何にの3つにすること、その日の財布の中身を書き留めることの3つです。
家計簿を初めてつけるとき、最初の1週間は何をすればいいですか?
6日目までは、出ていったお金を1回の支払いごとに1行ずつ書くことだけを続け、空いた日はそのまま置きます。7日目に1週間分を並べ、よく出てきた言葉から項目の候補を作り、財布の中身と一度だけ比べます。
まとめ
要点は3つです。1つ目は、初めての家計簿は、準備をそろえる前に、今日の支出を1行書くところから始めること。2つ目は、始める日に決めるのを、書く所・1行の形・財布の中身の3つにとどめること。3つ目は、最初の1週間は日ごとに1つのことだけをして、7日目に一度だけ並べて見て、2週目から1つずつ足していくことです。書けない日があっても、次の1行から、また進められます。