家計簿の収入は、手元に入ったお金
この記事では、手元に入ってきたお金を、収入と呼びます。毎月の給料のほか、使わなくなった物を売って入ったお金や、お祝いでもらったお金も、ここに入ります。どれも、届いた日から自分で使える形で、手元に来たお金です。反対に、まだ手元に届いていないお金は、届いた日まで書かずにおきます。入ると聞いている日や額は、メモに残しておく形もあります。
支出が、手元から出ていったお金だとすると、収入は、手元に入ってきたお金です。2つを同じ期間の中に並べると、その期間にどれだけ入り、どれだけ出たかが、見えやすくなります。出ていった分だけを書いていると、並べて比べる相手がいません。入ってきたお金も、出ていったお金と同じように、日付と額と、何のお金かを1行で書きます。入ってきた分も書いておくことで、支出の記録が、あとから読み返せる形になっていきます。
ただし、入ってきたように見えても、自分が先に出したお金が戻ってきただけのものは、収入とは分けて考えます。手元のお金は増えますが、新しく入ってきたお金ではないからです。手元のお金だけを見ていると、この2つは同じように見えます。どこで分けるかは、返ってきたお金を収入にするかという問いで、あらためて取り上げます。
収入の書き方で迷う4つの問い
収入を書くときに迷いやすいのは、次の4つです。どれも、答えを先に1つ決めておくと、毎回考えずに書けます。
手取りと額面、どちらで書く?
収入は、実際に受け取った手取りで書きます。額面は差し引かれる前の額、手取りは差し引かれたあとに受け取る額です。家計簿で見たいのは、実際に使えるお金の出入りだからです。差し引かれる分は、手元には届きません。
支出は、受け取ったお金の中から出ていきます。そのため、受け取った額で並べると、入ってきた分と出ていった分を、同じ物差しで見比べられます。額面で書くと、差し引かれる分が支出のどこにも出てこないので、記録と手元のお金が、合わなく見えることがあります。差し引かれる分の中身は、行に書かずにおいても、記録は続けられます。
額面も知っておきたいときは、メモに額面を書き添えておく形もあります。記録の行は受け取った額にそろえ、額面は、見返すときの手がかりとして残します。どちらの額で書くかを1つに決めておけば、毎月の行が、同じ形で並んでいきます。
受け取る額は、月によって少しずつ違うことがあります。そのときも、その月に受け取った額をそのまま書き、前の月に合わせて直さずにおきます。違いがあったことは、行を並べて見返せば分かります。
いつの月の収入にする?
給料は、働いた月ではなく、実際に入った日を含む期間の収入にします。前の月に働いた分が今月入ったとしても、今月使えるのは、今月入ったお金です。入った日で並べておくと、使えるお金と、同じ期間の支出がそろいます。明細の月と、記録した月がずれても、行はそのままにしておけます。働いた月を残しておきたいときは、メモに一言添えておけます。
期間の初めのほうに、給料が入る前の支出が並ぶこともあります。給料が期間の途中で入っても、入った日の行として書けば、同じ期間の中に並びます。
期間の区切りをいつにしていても、入った日で書くことは変わりません。給料日が土日祝で早く入る月の扱いや、期間の区切りの決め方は、家計簿の締め日の決め方 ― 給料日始まりと1日始まり、どちらにするかで紹介しています。
臨時のお金も、収入に入れる?
臨時のお金も、入った日に収入として書き、毎月の収入とは項目を分けておきます。いわゆる臨時収入には、使わなくなった物を売って入ったお金や、お祝いでもらったお金などがあります。入った日が決まれば、どの期間に入れるかは、給料と同じ考え方で決まります。
臨時のお金を書かずにおくと、その期間は、出ていった分ばかりが目立つことがあります。入ってきた分が記録に無いので、手元のお金と記録も、そろわなくなります。臨時のお金は、入る日が前もって分からないことが多いお金です。そのため、入った日のうちに書いておくと、忘れにくくなります。額が小さくても、入った日に1行書いておくと、その日の手元と記録が合ったまま進みます。
項目を分けておくのは、あとで見返すときのためです。毎月決まって入る分だけの流れと、臨時のお金を足した流れを、別々に見られます。何のお金だったかを残したいときは、メモに一言書いておくと、あとで見返したときに思い出しやすくなります。年に数回、まとまって入るお金も、同じように、入った日を含む期間に書き、臨時のお金の側に入れておけます。
返ってきたお金も、収入にする?
自分が先に出したお金が戻ってきただけなら、収入には入れず、戻ってきたお金として分けます。立て替えた分が返ってきたときや、買った物を返して、代金を受け取ったときなどです。どちらも、出ていったお金の一部が、もとの場所に帰ってきただけです。収入に入れてしまうと、入ってきた分が、実際よりふくらんで見えます。収入と別にしておけば、出ていった分と並べて、差し引きで見られます。
迷う入金があったときは、前に出したお金が、そのまま返ってきたものかどうかを考えると、分けやすくなります。使わなくなった物を売って入ったお金は、払ったお金が返ってきたのではないので、収入の側に入れます。
立て替えの付け方によっては、戻ってきたお金の行を作らずに、払った日に分けておいた立て替えの行で、片づける形もあります。その場合も、収入の側には入れない点は同じです。立て替えが返ってきたときの書き方は、家計簿の立て替えの付け方 ― 立替金を払った日から、返ってきた日までで紹介しています。
収入の項目は、少なく分ける
収入の項目は、支出ほど細かく分けなくても、見返すときに困りにくい部分です。入り方の違いで、3つに分ける形を紹介します。
- 毎月の給料は、1つの項目にまとめます。毎月ほぼ同じ日に入るので、期間ごとに並べたときに、入った日がそろって見えます。
- 給料のほかに毎月決まって入るお金は、別の項目にします。入る日と額が、おおよそ決まっているお金です。給料と分けておくと、どちらがいつ入ったかを、見分けやすくなります。
- 毎月は入らないお金は、臨時のお金の項目にまとめます。何のお金だったかは、メモに残しておけば、項目の数はそのままで済みます。売って入ったお金も、お祝いでもらったお金も、ここに入ります。
項目を足すのは、見返していて、分けて見たいと感じたときで遅くありません。最初から細かく分けると、どこに書くかで迷う時間が長くなることがあります。項目の名前は、自分が見てすぐに分かる言葉にしておくと、書く手が止まりにくくなります。
戻ってきたお金は、この3つのどれにも入れず、別に分けておきます。3つの項目に入るのは、新しく手元に入ってきたお金だけ、と決めておくと、書く場所を決めやすくなります。
3つに分けておくと、見返すときに、給料と、決まって入る分と、臨時のお金のそれぞれが、その期間にどれだけあったかが分かります。ほかの人と比べるためではなく、自分の期間どうしを並べて見るための分け方です。
「アルニ」が収入の記録で考えていること
アルニの家計簿アプリは、App Store で公開しています。ここで書くのは、収入の記録について、アプリで用意していることです。
- 記録の種類は、支出・入ってきたお金・戻ってきたお金の、3つに分かれていて、どれも無料で、件数や期間の制限なく記録できます。
- 毎月決まって入るお金は、繰り返しの収入として入れておけます(無料)。
- 期間は給料日などから始められ、手取りから固定費と取り分けを先に引いて、残りを「余白」として見せます。
入ってきたお金と、戻ってきたお金を分けておくことで、その期間に実際に使えるお金が見えやすくなる、という考え方です。
よくある質問
家計簿の収入は、手取りと額面のどちらで書けばいいですか?
実際に受け取った手取りで書く形が、支出と同じ物差しで見られるので分かりやすくなります。額面も知っておきたいときは、メモに残しておけます。
家計簿の収入の項目は、いくつに分ければいいですか?
毎月の給料、給料のほかに毎月決まって入るお金、毎月は入らない臨時のお金の3つに分ける形があります。立て替えが返ってきた分などの戻ってきたお金は、収入とは分けて書きます。
まとめ
要点は3つです。1つ目は、収入を、実際に受け取った手取りで、入った日を含む期間に書くこと。2つ目は、臨時のお金も書いたうえで、毎月の収入とは項目を分けておくこと。3つ目は、自分が先に出したお金が戻ってきただけのものは、収入に入れず、戻ってきたお金として分けることです。項目は3つほどから始めて、見返して分けたくなったときに足せます。