うまくいかなくなる3つのパターン

習慣スタッキングは、くっつける相手を選び間違えると、かえって続かなくなることがあります。よくある3つのパターンを紹介します。

  1. 土台のほうが不安定。 「散歩から帰った後に」のように、土台にした散歩自体が、始めたばかりのことがあります。土台が崩れると、新しい習慣も一緒に止まりがちです。
  2. 新しい習慣のほうが重い。 「歯をみがいた後に、部屋じゅうを片づける」のように、土台よりも、新しい習慣のほうが、時間や手間がかかると、土台の後にブレーキがかかり、土台の習慣自体も気が重くなりがちです。
  3. 一度に何個もくっつける。 「家に着いたら、本を読んで、日記を書いて、部屋を片づけて」のように、1つの土台に新しい習慣をいくつも積むと、途中の1つでつまずいただけで、残り全部が流れがちです。

これらは、やる気の問題というより、組み合わせの選び方の問題です。目標そのものを小さくする工夫は、「小さすぎる目標」から始める工夫で紹介しています。この記事では、くっつける相手の選び方に絞って進めます。

組み合わせを選ぶ5つのルール

ルールは5つです。新しい習慣を始める前に、1つずつ確かめておきます。

1. すでに続いている習慣を土台にする

目安は、特に意識しなくても、ほぼ毎日できていることです。歯みがき、着替え、通勤、食事の片づけなど、習慣として意識すらしていない行動は、土台にしやすくなります。始めたばかりの習慣を土台にすると、土台が崩れたときに、新しい習慣も一緒に止まりがちです。

2. 新しい習慣は、土台より小さくする

土台の後につける新しい習慣は、土台そのものより明らかに小さくします。目安は、準備なしで、すぐに終わる大きさです。「歯をみがいた後に、洗面所の棚を1か所だけ片づける」のように、土台の負担を増やさない大きさにします。慣れてから、少しずつ大きくしてもかまいません。

3. 「〜した直後に」まで絞り込む

「ごはんの後に」のように時間帯だけで決めると、食べる場所や状況が日によって変わり、きっかけとして機能しにくくなります。「食器を流しに置いた直後に」のように、動作そのものを合図にすると、場所や時間がずれても思い出しやすくなります。いつ、どこで、何の直後に行うかを先に決める考え方は、「21日」の話と、くり返しの土台の作り方でも紹介しています。

4. 一度に1つだけ足す

1つの土台には、新しい習慣を1つだけくっつけます。複数の新しい習慣を始めたいときも、同じ土台に積まず、別々の土台を探します。1つが安定してから、次の新しい習慣に進むほうが、それぞれを続けやすくなります。

5. 合わなければ、土台を変える

しばらく試して、くっつけたほうを忘れることが多いなら、言葉にした合図があいまいか、土台そのものが不安定である可能性があります。同じ新しい習慣のまま、土台だけを別の行動に変えてみてください。新しい習慣そのものを疑う前に、土台を1つ変えて試すほうが、うまくいくことがあります。

くっつけても続かないとき

組み合わせを見直しても続かないときは、くっつける前の状態に戻って、新しい習慣を単独で、もっと小さく始めてみてください。小さくする工夫は、「小さすぎる目標」から始める工夫で紹介しています。

忙しい日だけ別の形を使う考え方は、忙しい日の習慣の続け方で紹介しています。思い出すきっかけ自体を見直したいときは、習慣化のリマインダー通知の使い方を、習慣そのものが止まってしまったときは、習慣が途切れたあとの再開のしかたをあわせてご覧ください。

「アルニ」が習慣スタッキングについて考えていること

アルニ習慣化アプリは、App Store で公開しています。ここで書くのは、設計の考え方の話です。

どれも、すでにある生活のリズムを壊さずに、新しい習慣を無理なく足していく、という考え方です。

よくある質問

土台にできる習慣が、まだ1つもありません。どうすればよいですか?

歯みがきや着替えなど、習慣として意識していなくても、ほぼ毎日行っていることを、探してみてください。そこへ新しい習慣をくっつければ、土台そのものを新しく作る必要はありません。本当に何も見つからないときは、スタッキングにこだわらず、1つの習慣を、単独で小さく始めてみてください。

くっつけたのに、新しい習慣のほうだけ忘れてしまいます。なぜですか?

決めた合図と、実際の動きがずれていることがあります。「ごはんの後に」のように時間帯だけで決めていると、食べる場所や状況が日によって変わり、きっかけとして機能しにくくなります。「食器を流しに置いた直後に」のように、動作の直後まで絞り込んでみてください。

まとめ

要点は3つです。1つ目は、すでに続いている習慣を土台に選ぶこと。2つ目は、新しい習慣を土台より小さくし、「〜した直後に」まで合図を絞り込むこと。3つ目は、一度に1つだけ足し、合わなければ、新しい習慣を疑う前に、土台を変えてみることです。「アルニ」も、自由な文章で習慣を登録でき、土台に合わせた通知時刻を選べるようにしています。

関連ページ: 使い方ガイド(習慣の登録・リマインダー通知) ・ サポート