忙しい日に習慣が止まる3つのパターン
忙しい日に習慣が止まるときは、次の3つのどれかに当てはまることがあります。
- 二択になる。 ふだんの形しか決めていないと、時間が取れない日は、「やらない」しか残りにくくなります。たとえば、「本を1章読む」だけを決めていると、1章ぶんの時間がない日は、本を開かないまま終わりがちです。
- その場で決めようとして、流れる。 「今日はどこまでやろう」と考えているうちに、別の用事が入りがちです。外出が長引いた日は、決める前に1日が終わることもあります。
- あとでまとめてやろうとする。 「明日、2日分書こう」と決めると、次の日の日記が重くなりがちです。重くなった分、また先送りになりやすくなります。
この3つは、意志の強さの問題というより、忙しい日の形を決めていないときに、出やすいパターンです。「ゼロか100か」で考えない工夫は、三日坊主になる3つの原因と克服する方法 ― 「ゼロか100か」で考えない7つの工夫で紹介しています。この記事では、忙しい日の形の決め方に絞って進めます。
2つの形を持つ
ふだんの形は、そのまま残します。忙しい日だけ使う形を、もう1つ持ちます。たとえば読書なら、「1章読む」と「1ページ読む」の2つです。
ふだんの形
余裕のある日に行う、いつもの形です。たとえば、本を1章読む、その日の出来事を日記に書く、近所をひと回り散歩する、部屋を片づける、といった形です。今の形で続いているなら、そのままでかまいません。最低ラインを決めるために、ふだんの形を小さくする必要はありません。
最低ラインの形
忙しい日だけ使う、いちばん小さい形です。たとえば、本を開いて1ページ読む、日記を1行書く、玄関を出て、家の前まで歩く、机の上の物を1つ戻す、といった形です。ふだんの形と同じ習慣の、入口だけを残すと考えると、決めやすくなります。物を戻す形を、場面ごとに決める工夫は、部屋の片付けを習慣化する方法にまとめています。
目標そのものを小さくする工夫は、「小さすぎる目標」から始める工夫で紹介しています。ここでは、ふだんの形を残したまま、もう1つ持ちます。
2つの形は、どちらが上、という関係ではありません。家の用事が立てこんだ日に、机の上の物を1つ戻して終える。その日の予定に合わせて、形を選ぶだけです。
ルールは5つです。余裕のある日に、1つずつ決めておきます。忙しい日になってから決めると、その場で迷いやすいからです。
1. 準備なしで終わる小ささにする
道具を出す、着替える、場所を移る、といった準備が要らない大きさにします。確かめ方は、「予定が重なった日の自分でも、迷わずできるか」です。読書なら、テーブルに置いた本の1ページです。日記なら、開いたままのノートに書く1行です。迷うようなら、もう一段小さくします。
2. 切り替える条件を先に決める
どんな日に最低ラインへ切り替えるかを、前もって決めます。たとえば、「予定が2つ以上重なった日」「外出が長引いて、家に着いてから座る時間がない日」です。条件は、1つか2つにします。先に決めておくと、その日に迷う時間が減りやすくなります。
いつ、どこで、何の直後に行うかを先に決める考え方は、「21日」の話と、くり返しの土台の作り方でも紹介しています。
3. 最低ラインの日も1日分に数える
自分のカレンダーや手帳につける印は、ふだんの日と同じ1つにします。小さい印や、半分の印にはしません。区別したいときは、印のそばに「最低ライン」とだけ書きます。ここで言う「数える」は、自分でつける印の話です。印をつける表の作り方は、習慣トラッカーの作り方と続けるコツで紹介しています。
ご褒美を決めているなら、最低ラインの日も取り上げません。考え方は、習慣化のご褒美の決め方で紹介しています。日数を数えるなら、連続した日数だけでなく、累計も見ます。2つの使い分けは、習慣化アプリの「ストリーク」が続かない理由と、記録が途切れても折れない付き合い方で紹介しています。
4. あとで埋め合わせをしない
最低ラインの日の次の日に、2日分をやろうとしません。次の日は、その日の条件を見て、どちらの形にするかを決めるだけです。読書なら、前の日の1ページを、「足りない分」と数えません。次の日に1章読めたら、それはその日の1日分です。埋め合わせを決まりにすると、忙しい日のあとが重くなり、先送りになりがちです。
5. 忙しい時期は区切りを決める
忙しさが何日も続くときは、「今週いっぱいは最低ラインだけ」「この予定が終わるまで」のように、区切りを決めます。あわせて、ふだんの形に戻す日を、メモに書いておきます。戻す日は、ふだんの形より小さめから始めてもかまいません。散歩なら、ひと回りの半分からです。戻す日になっても忙しければ、区切りと戻す日を、もう一度決め直します。
最低ラインも続かないとき
最低ラインを決めても、見送る日が重なるときは、見直す順番があります。小ささ、切り替える条件、思い出すきっかけの順に、1つだけ変えて、しばらく様子を見ます。たとえば、「1ページ」でも重いなら、「本を開くだけ」にします。条件があいまいなら、「予定が2つ以上重なった日」のように、数えられる形に直します。
忘れてしまう日が多いなら、思い出すきっかけを見直します。置き方は、習慣化のリマインダー通知の使い方で紹介しています。
習慣そのものが止まったときは、習慣が途切れたあとの再開のしかたの手順に戻ります。再開の日の「最小の1回」は、最低ラインと同じ大きさでかまいません。
体調がすぐれない日は、最低ラインも見送って、休んでかまいません。
「アルニ」が忙しい日に考えていること
アルニ習慣化アプリでは、次のようにしています。
- 時間や回数の目標は、必要な人だけが使う任意の設定として、平日と休日で、目標値を分けられます。
- 実施する曜日は、任意の設定として、習慣ごとに絞れます。
- 連続日数(ストリーク)は、1日だけの欠けは大目に見て継続し、2日連続で途切れると、リセットします。
- 累計は、途中で記録が途切れても、減らない数字にしています。
- 「できなかった」を記録でき、未記入のままとは区別されます。習慣ごとに一言メモも残せます。
どれも、目標は自分に合わせて決め、欠けた日があっても積み上げは残す、という考え方です。
よくある質問
最低ラインだけの日が続いています。続けている意味はあるのでしょうか?
意味がないとは限りません。最低ラインは、忙しい日にも、習慣とのつながりを切らさないための形です。量が少なくても、自分でつける印は、ふだんの日と同じ1日分です。続く期間が長くなってきたら、「今週いっぱい」のように区切りを決めて、ふだんの形に戻す日を先に決めてみてください。戻すのが重く感じるなら、ふだんの形のほうを、小さく見直してもかまいません。
忙しい日は、最低ラインもできないことがあります。どうすればよいですか?
その日は見送ってかまいません。最低ラインは、できる日を増やすための形で、できなかった日を責めるための基準ではありません。見送る日が続くときは、最低ラインがまだ大きいか、切り替える条件があいまいなことがあります。小ささ、条件の順に、1つだけ見直してみてください。
まとめ
要点は3つです。1つ目は、ふだんの形とは別に、最低ラインを1つ決めておくこと。2つ目は、切り替える条件を先に決め、最低ラインの日も1日分に数えること。3つ目は、埋め合わせをせず、忙しい時期は区切りを決めることです。責めずに、何度でも決め直してかまいません。アルニ習慣化アプリも、記録が途切れても、累計が減らないようにしています。
関連ページ: 使い方ガイド(目標と曜日の設定) ・ サポート(累計とストリークの違い)