先取り貯金は、先に引く分に書く
先取り貯金は、給料日に作る期間の初めに、固定費と並ぶ「先に引く分」の1行として書きます。
先取りは、給料が入った日に、使い始める前に分けておく形です。期間の終わりに残った分を分ける形とは、分ける日が違います。家計簿でも、分ける日に合わせて、期間の初めの行に書いておきます。
一人暮らしの給料日には、家賃やスマホ、サブスクの引き落としの分を、手取りから先に引きます。先取りの分も、その並びに1行足します。先に引く分が1か所にそろうと、使える残りの額が、給料日の時点で決まります。
手取りから固定費を先に引く流れは、新社会人の家計簿のつけ方 ― 一人暮らしの固定費を、手取りから先に引くで紹介しています。ここでは、その並びに、先取りの行を足す書き方を扱います。
支出か貯金か、置き場所を決める
先取り貯金は、支出の合計にも、使える残りにも入れず、先に引く分の中の、別の行に置きます。
支出に入れると、その期間に使った額が、実際より多く見えます。食費や日用品と並べて見返すときに、先取りの分だけが大きく混ざる形です。使える残りに入れたままにすると、分けたはずの分まで、使えるお金に見えてきます。
先に引く分には、固定費のほかに、特別費の取り分けを置いている人もいます。3つの行は、分けておく理由と、支出として数える時が違います。
先に引く分の3つの行の違い
| 行 | 分けておく理由 | 支出として数える時 |
| 固定費(家賃・スマホ・サブスク) | 決まった先へ払うため | 引き落とされた期間 |
| 特別費の取り分け | 出る時期の見込みがある支出のため | 使った月だけ |
| 先取り貯金 | 使い道を決めずに、手元に残しておくため | 取り崩して使った月だけ |
使い道と時期の見込みがある分は、特別費の取り分けの側に置きます。先取りの行に残すのは、使い道を決めていない分だけです。分けておくと、取り崩した月に、どちらの行から出したのかを迷わずに済みます。特別費の取り分けの書き方は、家計簿の特別費とは ― 一人暮らしの項目一覧と、1年分の予算・積み立ての書き方にまとめています。
項目名は「先取り」1つにする
先取り貯金の項目名は、「先取り」を1つだけ作り、給料日ごとに1行ずつ書き足します。
1行に書くのは、次の3つです。
- 日付。分けた日を書きます。給料日に分けたなら、期間の初めの日です。
- 額。分けた額を、そのまま書きます。期間ごとに額が違っても、その期間の行に書くだけです。
- 分けた先。どこに分けたかを、自分が分かる呼び名で添えます。分けた先が2つあるなら、行も2つにします。
先取りの行は、期間のページの中で、手取りの行のすぐ下に、固定費の行と並べて書きます。使ったお金の行とは、場所を分けておきます。
途中で分ける額を変えたときも、前の期間の行は書き直しません。行が並んでいれば、いつから額を変えたかを、あとで追えます。
先に引く分を順に引いて、残りを週ごとに分ける形は、家計簿の予算の立て方 ― 先に引く分を決めて、残りを週予算に分けるで紹介しています。
先取り貯金を取り崩した月の書き方
先取り貯金を取り崩した月は、使った分をふだんの支出として書き、行の横に「先取りから」と添えます。
取り崩した額は、先取りの項目にも、「取り崩し」として1行書きます。分けた行と取り崩した行が同じ項目に並ぶので、今どれだけ分けてあるかを、行の足し引きで出せます。
支出として書くのは、取り崩して使った月の1回だけです。先取りの行を書いた月には、支出に入れていないので、同じお金を二重には数えません。
給料日前に、使える残りが少なくなって取り崩した月も、書き方は同じです。わけを1行添えておくと、次の期間の初めに、先に引く分を考え直すときの手がかりになります。給料日前の残りの見方は、給料日前にお金がないのはなぜ? ― 一人暮らしの家計簿で、残りを見る3つの手順で紹介しています。
取り崩した月の行も、ほかの月と同じ形で残しておきます。分けておいた分を、要るときに使った、という記録の1行です。
期間の終わりに、先取りの行を見返す
先取りの行は、期間の終わりに1回、分けた行と取り崩した行を並べて見返します。
見るのは、その期間に分けた額と、取り崩した額の2つです。額の大きさで、その期間に点を付けることはしません。
次の期間も同じ額で分けるか、変えるかは、その2つを見てから決めます。決めたことは、次の期間の先取りの行の横に、ひとこと書いておきます。
期間の終わりに、記録のどこを見るかの全体は、家計簿の振り返り方 ― 月末に見る4つと、振り返りシートの作り方にまとめています。
アルニでは、家計簿アプリを作るときに、先に分けるお金を「取り分け」と呼び、固定費と並べて手取りから先に引く形にしました。分けた分を、使える残りに混ぜないほうが、給料日まで使えるお金を、そのまま見られると考えたからです。分けた額をほかの期間と比べる印も、付けていません。
アルニ家計簿アプリでの先取り
アルニの家計簿アプリは、App Store で公開しています。ここで書くのは、この記事の先取りの書き方について、アプリで用意していることです。
- 手取りから、家賃・スマホ・サブスクなどの固定費と取り分けを先に引き、次の給料日まで使える残りを「余白」として見せます。
- 購入なしで、固定費や繰り返しの収入と並んで、取り分けを入れられます。
- 期間は、給料日から始められます(始まりの日は選べます)。
- 期間のふり返りカードから、次の期間の取り分けへ、そのまま進めます。
- 買い切りの「牧場をひろげる」では、期間ごとに、固定費・取り分け・使った額・残った余白を、同じ物差しで並べて見られます。比べる印は付けません。
先に分けたお金は残りに混ぜず、給料日まで使えるお金だけを見ていく、という考え方です。
よくある質問
先取り貯金は、家計簿にどう書けばいいですか?
給料日に、固定費と並ぶ先に引く分の1行として、「先取り」の項目に書きます。支出の合計には入れず、使える残りとも分けておきます。
先取り貯金は、家計簿の支出に入れますか?
入れません。支出として書くのは、取り崩して使った月の1回だけで、その行には「先取りから」と添えます。
先取り貯金と、特別費の取り分けは、どう分けますか?
使い道と出る時期の見込みがある分は、特別費の取り分けに置き、使い道を決めていない分は、先取りに置きます。取り崩した月に、どちらの行から出したかを迷わずに済みます。
まとめ
要点は3つです。1つ目は、先取り貯金を、手取りから固定費と同じく先に引く分の1行として、期間の初めに書くこと。2つ目は、支出の合計にも使える残りにも入れず、「先取り」の項目に、日付・額・分けた先を書くこと。3つ目は、取り崩した月は、使った分を支出に書いて「先取りから」と添え、期間の終わりに、分けた額と並べて見返すことです。