ご褒美が逆効果になる3つのパターン

ご褒美を決めても続かないときは、次の3つのどれかに当てはまることがあります。

  1. 大きすぎる、遠すぎる。 「1か月続けたら旅行」のように先が遠いと、今日の行動と結びつきにくくなります。途中で数日空くと、ご褒美ごと遠のいたように感じがちです。
  2. できなかった日に、罰のように働く。 「できたらもらえる」という交換条件にすると、できない日は「取り上げられた」と感じやすくなります。責めない、という方針とぶつかるのが、この点です。
  3. 目的と逆向きになる。 たとえば、節約したい習慣なのに、毎回の買い物をご褒美にすると、目的から遠ざかることがあります。これは逆向きになる例の1つです。ご褒美がないと動けなくなり、ご褒美のほうが目的になってしまう場合も、同じです。

この3つは、意志の強さの問題というより、ご褒美の決め方の問題として起きやすくなります。できなかった日も、ただの記録の1つとして扱う考え方は、三日坊主になる3つの原因と克服する方法 ― 「ゼロか100か」で考えない7つの工夫で整理しました。この記事では、ご褒美の決め方に絞って進めます。

ご褒美になるものを4つに分ける

ご褒美は、お金や物だけではありません。どこに置くかで、4つの種類に分けて考えると、選びやすくなります。

行動そのものを心地よくする

好きな音楽をかけながら、お気に入りのカップにお茶を入れてから始める、といった形です。行動の「中」に置くので、終わるのを待たずに感じられます。始めるまでが重い習慣に向いています。

終わった直後の一息

終えたあとに、温かいコーヒーを入れる、窓を開けて外の空気を吸う、といった小さな一息です。お金がかからず、その場ですぐ用意できます。一人で静かに続けたい人は、ここから試しやすいでしょう。

積み上がりを目で見る

カレンダーに印をつける、回数を数える、といった形です。とくに「累計」は、途切れても減らない数字なので、ご褒美として置きやすい物差しです。連続日数との違いは、習慣化アプリの「ストリーク」が続かない理由と、記録が途切れても折れない付き合い方で紹介しています。ノートや手帳で印をつける表の作り方は、習慣トラッカーの作り方と続けるコツで紹介しています。

誰かに一言伝える

「今日もできた」と一言送る、という形です。返事は期待しません。評価する人ではなく、見守ってくれる人に限るのがコツです。見られていることの活かし方は、「見られている」感覚を習慣化に活かす方法で紹介しています。一人だと張り合いが出にくい人に向いています。

ご褒美の決め方 ― 6つのルール

ルールは6つです。上から順に、自分の習慣に当てはめながら決めてください。

1. 習慣の直後に置く

終わってすぐ感じられるように、習慣の直後に置きます。たとえば、歯みがきのあとにお茶を入れる、のように、きっかけの直後にそろえます。時間が空くほど、ご褒美と習慣は結びつきにくくなりがちです。きっかけとくり返しの関係は、「21日」の話と、くり返しの土台の作り方でも触れています。

2. 小さく、すぐ用意できるものにする

用意に手間や費用がかかると、ご褒美の準備が新しい負担になりがちです。冷蔵庫の冷たい水、いつもの音楽など、その場で用意できるものを選びます。目標を小さくする工夫は、「小さすぎる目標」から始める工夫で7つ紹介しました。ご褒美も、同じ発想で小さくします。

3. できなかった日も取り上げない

条件は、「達成したらもらえる」ではなく、「始めたらもらえる」にします。形だけ始めた日も、ご褒美の対象です。たとえば、運動なら、ウェアに着替えただけの日も、お茶を入れてかまいません。形だけの日の中身を、前もって決めておく方法は、忙しい日の習慣の続け方で紹介しています。

何もしなくても必ずもらえる、という意味ではありません。条件は「始めたか」に置き、「できたか」には置かない。そのうえで、できなかった日に、ご褒美を没収しないようにします。

4. 目的と逆向きにならないものを選ぶ

習慣の目的と、ご褒美の向きをそろえます。たとえば、節約が目的の習慣なら、買い物ではなく、散歩や好きな音楽のような、お金のかからないものにします。決める前に、逆向きになっていないかを、一度だけ確かめます。

5. 大きなご褒美は累計の区切りに

大きめのご褒美を用意するなら、連続日数ではなく、累計の区切りに置きます。累計は途切れても減らないので、数日空いても、ご褒美が遠のきません。ただし、区切りは遠くなりすぎないように置きます。区切りの数字は、自分が「ここまで来た」と感じられる回数で決めて構いません。

6. 飽きたら替える。なくてもよい

同じご褒美は、続けるうちに飽きることがあります。飽きたら、中身を替える、大きさを変える、しばらくなしで試す、のどれかにします。ご褒美を考えること自体が負担なら、外してかまいません。ご褒美は、続けやすくするための道具の1つです。通知も、慣れたら替えてかまいません。考え方は、習慣化のリマインダー通知の使い方で紹介しています。

ご褒美を決めても続かないとき

見直すのは、大きさ、タイミング、種類のうち、1つだけです。一度に変えると、何が合わなかったのかが分かりにくくなります。たとえば、お茶に飽きたなら種類だけ、準備が面倒なら大きさだけを変えます。

目標そのものが重いときは、ご褒美を替えるより先に、目標を小さくします。記録の手間が重くて止まっている場合も、ご褒美より先に、記録の方法を見直します。見直しの視点は、習慣化アプリの選び方で紹介しています。

習慣そのものが止まってしまったときは、ご褒美を作り直す前に、再開の手順に戻ります。戻り方は、習慣が途切れたあとの再開のしかたで、6つの手順にまとめました。

アルニ習慣化アプリでの積み上がりの見せ方

アルニ習慣化アプリでは、次のようにしています。

どれも、積み上がりを、静かに見返せるようにするための考え方です。見返すこと自体が、続ける支えになることがあります。

よくある質問

ご褒美がないと続かないのは、意志が弱いからですか?

そうとは限りません。習慣には、やった直後に良さを感じにくいものもあり、支えとしてご褒美を置いたほうが続けやすい人もいます。必要かどうかは、人と習慣によって違います。必要だと感じるなら、お金のかからない小さなものから試してみてください。

ご褒美を決めても、すぐに飽きてしまいます。

飽きること自体は珍しくありません。同じものが続くと、ご褒美として感じにくくなることがあります。中身を入れ替える、大きさを変える、しばらくご褒美なしで試す、のどれか1つだけを変えてみてください。ご褒美を考えることが負担になっているなら、外してかまいません。

まとめ

要点は3つです。1つ目は、ご褒美を取り上げる交換条件にしないこと。2つ目は、小さく、すぐに、習慣の直後に置くこと。3つ目は、飽きたら替える、なくてもよいと考えることです。責めずに、何度でも決め直してかまいません。アルニ習慣化アプリでも、積み上がりを静かに見返せます。

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